大規模修繕コンサルティングアイコン 建物調査診断

調査の目的
調査と診断は、目指す「目的」に応じて変わる調査項目に基づいて行われます。 理事会や修繕委員会の皆様と綿密に相談しながら、無駄のない効率的な調査・診断を進めます。 それぞれの項目の詳細や具体的な事例についてもお伝えします。

調査項目内容

  • 目視調査

    調査概要

    この調査は、目で見て確認できる範囲内で、打診棒などを使用して建物の現在の状態(例えば劣化の具合など)をチェックするものです。写真では、打診棒を用いてタイルの浮き部分をチェックしています。

    調査報告書

    目視での調査結果は、テキストによる報告書だけでなく、劣化の分布を示した図や写真集も添付して、お住まいの現況をより分かりやすく報告できるよう努めています。

  • バルコニー立入調査

    調査概要

    まず、アンケートを配布してバルコニーへの立ち入りを希望する居住者を特定します。その上で、バルコニーの目視調査を実施し、同時に居住者様への問診を行い、より広範なデータの収集を行います。

    調査報告書

    バルコニーの目視調査結果の報告に加え、居住者からのアンケート結果の集計や、
    各住戸のバルコニーにおける劣化箇所の分布図も作成致します。

  • 仕上材付着力強度試験

    調査概要

    仕上げ材(タイルや塗膜など)の付着力を測定するため、実際にこれらを剥がし、下地(駆体やモルタルなど)の状態を調査します。

    調査報告書

    試験を実施した場所と結果を明瞭に示し、高さや向きによる劣化の程度が分かる報告書を提供します。

  • コンクリート中性化深度試験

    調査概要

    駆体コンクリートからサンプルを取り、中性化の深さを測定し、駆体の劣化や鉄筋への影響を調べます。

    調査報告書

    試験箇所と結果を詳細に記述し、建物の高さや向きによって異なる劣化の進行度を示す報告書を作成します。

  • シーリングダンベル物性試験

    調査概要

    建物の各部に使用されているシーリング材(防水や緩衝材などの目的で使用)の耐用年数は通常短いため、その劣化状況を確認します。

    調査報告書

    目的別にシーリング材のサンプルを採取し、劣化した材料の成分分析結果を報告致します。

目的別調査・
診断項目例

Case 01.大規模修繕工事に向けた
調査・診断
  • 目視調査(目視・打診・クラックアイによる調査)
  • バルコニーへのアクセス
  • 仕上げ材の付着力試験(タイルや塗装)
  • コンクリートの中性化深度測定
  • シーリングの物性試験
調査ポイント

建築物および仕上げ材の現状(劣化具合)を理解し、修繕の範囲や仕様を検討するためのデータを収集

Case 02.新築建物の品質検査・診断
一次診断
  • 目視調査(目視・打診・クラックアイによる調査)
  • バルコニー検査
  • 水平精度のチェック
二次診断
  • コンクリートの強度測定
  • 配筋の非破壊検査
調査ポイント

非破壊検査を通じて建物の状態を把握し、必要に応じてさらに詳細な診断を提案

Case 03.建築設備調査・診断項目
水設備・排水設備の調査
  • 受水槽や高架水槽の目視調査
  • 専有部の給水管内視鏡調査
  • 排水管の抜管調査
電気設備の調査
  • 電気器具の目視調査
  • 絶縁抵抗検査
調査ポイント

建築設備の現状や経年劣化の程度を把握し、残存寿命や更新時期の検討に必要なデータを収集

その他調査例

  • 換気量測定
    換気量測定

    定期的な建築設備点検において重要な調査項目です。例えば、学校の給食室に設置された換気扇の機能を調べ、必要な換気量が確保されているかを検証します。

  • 換気量測定
    非常用の照明装置点検

    建築設備点検の一環として、照明器具やバッテリーの機能をチェックし、非常時に安全な避難が可能かどうかを確認します。

  • 換気量測定
    特殊建築物

    国や自治体が運営する複合施設など、特別な建築物に対しても調査を実施しています。例としては、日本橋保健センターなどの複合施設が挙げられます。